どのくらいかけるかな?

依然としてジェイアークとピア・デケムの戦いは繰り広げられていた。
 ピルナス「なんでも言うことを聞くとおっしゃい!」
と同時に攻撃しジェイアークに直撃する。
 J「戦士として誇りを捨てるくらいなら……私は戦って死ぬ!
 暗い迷宮を彷徨い続け…やっと、私は戦士として大空のもとへ羽ばたくことができた。だから、死ぬのは…貴様ら害虫を駆除してからだ!」
 ルネ(こいつ…何処か、私ににているかもしれない)
とルネは思った。自分もバイオネットと戦った時、同じ言葉を言っていたからだ。
 ピルナス「駆除って…こうすることかしらぁ!」
と言いジェイアークに向かって総攻撃をする。ジェイアークは機動停止寸前まで追い詰められる。
 ルネ「熱い…熱い…なんでだろう?もう何も感じちゃいないのに」
 J「ふ…私にとっては、いつものことだ」
たとえ敵の手に落ちようと、宇宙の彼方へ跳ばされようと、それでもJは復活してきた。いや、甦るたびに新たな力を手に入れ、より高みへと飛ぶ力を手に入れてきたのではなかったか。
勝利への確信、そんな響きをルネはJの中に感じた。
 ルネ「J…どうして?」
 J「分かっているのはひとつだけだ」
ルネの右腕が、次第に力を失い、落ちていく。そして、指先が触れた。もうひとつも指先に。指と指が絡み合い、生命の宝石が重ねられていく。
 J「…不死鳥は…炎の中から甦るっ!!」
―そして、奇跡は起きた。
Jジュエルが凍結コマンドから解除されたのだ。いや、それどころか、通常時に数倍するパワーを放っていた。
 J「Gストーンのハイパーモードが、Jジュエルを復活させたのか!」
 ルネ「共鳴することでお互いがパワーアップしてる?」
 ルネ「こんな現象は初めてだ……」
ルネはGストーンとJジュエルをより強く重ね合わせながら、つぶやいた。
 ルネ「手を放せば、また消えちまいそうだね」
ふたりは、互いの瞳を見つめ合った。どこか凱にも似た瞳の輝きが、Jの目の前にある。
 ルネ(他者の眼がこんなにも、真間近に見たことはなかったな。頭部装甲を破壊されて、良いことがひとつだけあった、ということか)
そして、ふたりはどちらともなく声を合わせた。
 ルネ&J「フュージョン!」
手を握り合わせたまま、Jとルネはジェイダーを飛翔させた。
 J「…ルネ」
 ルネ「わかってる。死ぬのは、害虫駆除が終わってからだ」
 J「凍結プログラム解除!」
ジェイアークの復活は、アベルの知るところとなった。
 アベル「ジェイアークが…何故です!?」
JジュエルとGストーンが共振し、新たな力を生み出すなど…赤の星でも、緑の星でも想定していなかった。こんな事態が起こりうるわけがない!
 J「大丈夫か、ルネ?」
 ルネ「ああ、すごい衝撃だけどな」
 J「いくぞ!」
再び、二人は声を重ねた。
 J&ルネ「メガフュージョンッッ!!」
いや、声だけではない、ふたりの生命が重ねられたのだ。
ジェイダーはGとJの紋章を交互に輝かせながら、ジェイアークと合体していく。そして誕生した。二つの星の力を併せ持つ、まさに史上最強のジャイアンメカノイドが!
 J&ルネ「キングジェイダー!」
 コウイチ「奇跡は起きたか…。貴様らの敗北は迫ってるぞ!アベルッ!」
 アベル「ありえない…」
いまや、完全に茫然自失し、つぶやくのみだった。目の前に迫ってくる巨体がなにものなのか、理解できない。
 J「ソール11遊星主、今度こそ…アルマを返してもらうぞ!」
キングジェイダーは十連メーザー砲を斉射。何とかかわすピア・デケム。
そして勇者ロボとG.E.Tはソール遊星主たちに立ち向かう。
ジェネシック・ガオガイガーとパルパレーパ・プラス
氷竜・炎竜とピヴァータ
風龍・雷龍とペチュルオン
マイク・サンダース13世とぺルクリオ
ボルフォックとポルタン
光竜・闇竜とプラヌス
キングジェイダーとアベル、ピルナス、ピア・デケム
護とペイ・ラ・カイン
そしてそれぞれに加わるG.E.Tの戦士たち。
キングジェイダーとピア・デケムの戦いには、バスターマシンとゴーダンナーが加わり、
 ラルク「くらいな!」
 ゴウ&杏奈「ハートブレイクッ!」
二つの攻撃がピア・デケムを直撃させる。しかし煙の中から、
 アベル「ギガフュージョンッ!」
甲高い声が聞こえると煙の中から巨大ロボが現れる。
 アベル「ピア・デケム・ピーク!」
 ゴウ「向こうも変形したのか!?」
 J「むんっ!」
キングジェイダーは何とか攻撃をかわすが他の機体は直撃してしまう。
 ノノ「きゃあ!」
 ピルナス「まだまだ、お仕置きが足りないようねえ」
ピア・デケム・ピークの攻撃を受けるキングジェイダー。
 ルネ「うわあああ!」
 J「くそ!十連メーザー砲!」
キングジェイダーはとっさに反撃する。しかし、
「うわあああっ!」
それはピア・デケム・ピークの中枢部に生体コンピューターとして組み込まれているアルマ=戒道幾巳の悲鳴であった。
アベルは涼しげな顔で言う。
 アベル「こちらのダメージは、直接アルマに伝わるように調整しておきました。お好きなだけ攻撃してください。」
 ラルク「卑怯なまねを…!」
 杏奈「手も足も出せない…」
 ルネ「近付けば馬鹿力で、離れれば艦載機で…その上こちらは、攻撃できない。
 アベル「さらにキングジェイダー最強の武器…ジェイクォースもすでにありません」
戸惑う間にピア・デケム・ピークは突進してくるのであった。
To be continued・・・